日本語「ン」に3つの発音が存在する理由
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韓国語の3つのパッチム(ㅁ、ㄴ、ㅇ)の発音を習得するためには、まず
日本語の発音「ン」について理解するのがよいです。ここでは日本語の例を用いて説明していますが、これが韓国語の発音の理解に非常に役立ちます。前回の記事をご覧でない方は先にそちらから覧下さい。
➔ 前回の記事 「ン」の直後の発音が関係する
どうして日本語の「ン」には3つもの発音がそんざいするのでしょうか?結論から言えば、日本人が日本語を話すときにㅁ、ㄴ、ㅇの中から発音しやすい「ン」の音を使っているということです。
次の3つの日本語を見て下さい。全て数字の「3(サン)」に関連する言葉です。
- 3 (サン)
- 3枚(サン まい)
- 3段(サン だん)
- 3回(サン かい)
では、クイズです!
上のそれぞれの「ン」の発音は、韓国語の3つの発音(ㅁ、ㄴ、ㅇ)のどれでしょうか? 答え
- 3 (サㅇ)
- 3枚(サㅁまい)
- 3段(サㄴだん)
- 3回(サㅇかい)
※
それぞれの「ン」の部分をハングルに置き換えて表記
実は、状況によって「ン」の発音が違うんです。全て同じ「3(サン)」という単語にもかかわらず。
日本人にはどの「ン」も同じ発音に聞こえますよね?でも、韓国人には全て違う発音に聞こえるんです。これは日本語での話なんですが日本人はこの事実に気づいていません。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
3枚 「ン(ㅁ/m)」
「3まい」の場合、「3(サン)」の「ン」の次の発音の「マ」が関係しています。
単独で「マ」と発音するとき唇はどう動きますか?一度「マ」と発音してみて下さい。「マ」は唇をピッタリ合わせた状態からパッと口を開けて発音する音です。
今度は、初めから口を開いた状態で「マ」と発音してみて下さい。「ア」のような音が出るだけで、いくら頑張っても「マ」の発音はできません。つまり、「マ」は必ず口を閉じた状態からでないと発音できない音なのです。
これは「マ」に限りません。日本語で言うなら「マ行」と「パ行」、「バ行」の発音全てにあてはまります。
- 日本語の「マ行」、「パ行」、「バ行」は最初に唇を閉じた状態から発音する音
皆さんは、これと「ン」の発音とどう関係があるのかと思うかもしれませんが、実は大いに関係があるのです。
日本人は「サ
ン まい」の「ン」を発音するとき、次に来る「マ」の発音にスムーズに移行できるように、知らず知らずのうちに唇を閉じながら「ン」の発音をしてしまいます。それで、唇を閉じて発音する韓国語のㅁの発音(英語のmの発音)と同じになってしまうのです。
➔ ㅁの発音の仕方
日本人が日本語を話すとき、こういったことが無意識に行われているというわけです。
- サ ン まい
- 사 ㅁ 마이(삼마이)
- sa m ma i
他の単語も観てみましょう。実際に発音してみて下さい。「ン」の次に「マ行 / パ行 / バ行」の発音が来ているので「ン」の発音がㅁ(m)の発音になるはずです。
ㅁの発音(mの発音)
- チ ンミ(珍味)
→ chi m mi / 치ㅁ미(침미) - キ ンメ ダ イ
→ ki m me da i / 키ㅁ메다 이(킴메다이)) - カンパ(寒波)
→ ka m pa / 카ㅁ파(캄파) - サンポ(散歩)
→ sa m po / 사ㅁ포(삼포)
3段 「ン(ㄴ/n)」
「ン」の次に来る発音が
「タ行」、「ダ・ディ・ドゥ・デ・ド」、「ナ行」の場合、その発音の影響を受けて
ㄴ(n)の発音の「ン」になります。
➔ ㄴの発音の仕方 ㄴの発音(nの発音)
- サンだん(3段)
→ sa n da n / 사ㄴ당(산당) - パンチ
→ pa n chi / 파ㄴ치(판치) - バンド
→ ba n do / 바ㄴ도(반도) - カンナ
→ ka n na / 카ㄴ나(칸나) - カンヌ
→ ka n nu / 카ㄴ누(칸누)
3回 「ン(ㅇ/ŋ)」
「ン」の次に来る発音が
上記の1と2以外の場合、その発音の影響を受けて
ㅇ(ŋ)の発音の「ン」になります。また、単語や文の一番最後にある「ン」も同じです。
➔ ㅇの発音の仕方 ㅇの発音(ŋの発音)
- サン(3)
→ sa ŋ / 사ㅇ(상) - サンかい(3回)
→ sa ŋ ka i / 사ㅇ카이(상카이) - センセイ
→ se ŋ se i / 세ㅇ세이(셍세이) - カンフー
→ ka ŋ hu / 카ㅇ후(캉후) - ふせん
→ hu se ŋ / 후세ㅇ(후셍) - ホンコン
ho ŋ ko ŋ / 호ㅇ코ㅇ(홍콩)
なぜ日本人は発音の違いを認識できないのか?
このように実際には3つの「ン」の発音が存在するにもかかわらず、日本人がその違いを認識できないのはなぜでしょうか?
おそらく、3つの発音を区別せず表記する(どれも「ン」1つで表記する)からだと思います。ひらがなやカタカナは表音文字なので文字そのものが特定の音を表しています。まさか仮名「ン」の発音が後ろに来る発音によって変化するなんて思いもしません。
日本語をローマ字表記するとき、「ン」の発音は全て「n(エヌ)」で表記することになっています。そのため、「サンマ」をローマ字で表記するときは「sa
nma」と書きますが、日本人が話す実際の発音は「sa
mma」なんです。
サンマ
- ローマ字表記:sa n ma
- 実際の発音:sa m ma
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